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北村は、ニューヨーク州西部地区において行われた。40人の対象者に対して、非構造的な対面聞き取り調査を行った。インタビューは一部を除き日本語で行われた。インタビュー目的は「在米日本人の外国生活に関する経験と意見」と説明され、質問項目の中心は対象者が日常生活において経験した「トラブル」の語りを詳細に聴取することにあった。調査対象のインタビュー(のトランスクリプト)から収集されたこの「トラブル・ナラティブ」に焦点を当てつつ、その他のセグメントを分析・解釈の背景として利用し、調査対象の語る「トラブル」に関する“物語”を分析した。
分析方法は、A・グレマスによって提唱された物語のモデルを使用した。グレマス記号論において、物語は単にひとつの文学ジャンルではなく、あらゆる言説・意味システムの基底的な組織原理とみなされている。
この分析によって、インタビューデータにおいて日の安に観察される物語タイプを同定し、それらの諸類型間の構造的関係を見つける。29のインタビュー・トランスクリプトから84のトラブル物語単位が取り出された。これらは17の物語類型に分類された。
またこれら物語の諸類型間の関係について検討した結果、ある類型は内的構造的に結びつき、あるいはヴァリアント物語とみなすことができる。物語類型間のシフトの傾向をみると、トラブルに対して「回避」を基本としている個人が、実際には関与を避けられない場合には「受容」することとなる。また、その結果、教訓を「学習」し、さらにそれを「戦略」的に用い、またトラブルを「予防」することへもつながるとし、物語シフトはトラブル解決に関わる人間行動のロジックを反映したものであるように思われると北村は言及した。
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