乳児が口から食物をとることの副産物として、快感を得ることを見つけたのと同様に、この時期には、排泄という行為の副産物としての快感を子どもは経験します。この時期には、子どもにとって最も重要な体の部位は、肛門とその周辺です。子どもが摂食行動とは無関係に、指しゃぶりをして口唇快感を得た授乳期と同様に、この時期の子どもは、便の排泄を差し控えたり、体のその部分をもてあそんだりして、肛門部分からの快感を得ようとし試みます。排泄のしつけの結果、このようなことをすることを妨げられると、子どもはこの快感の記憶を、砂、水、泥遊びや、あとになると絵具を用いて、“こねまわす”という行為の中に保とうとするのです。(p95)
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