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 うつ病発祥から退職にいたるまでを日記と会社関係者との手紙のやりとりでつづっている。各章末に助川主治医の治療所見・処方が併記されている。
 うつ病の思考回路、また行動などが克明に書かれている。著者の職業柄なのか、とても読みやすくわかりやすい文章となっていた。妻にもこの内容のしっかりしていることは驚きだったようだ。
この本自体が2003年に出版されたものの加筆修正版なので、あとがき・助川医師の所見・妻の回顧録等で私の感想はそのまま反映されていると思う。特に医師の所見。
妻の著者へのかかわり方がとてもすばらしかった。妻は、回顧録にて当時はへとへとになって記録することも怖くてできないと書いているが、ここまでのかかわりをできる人はそう居ないだろう。
 読んでいる最中に、「これだけの文章を書ける人ならば、認知行動療法は効果的なのでは?」と考えた。

最後の助川医師の所見では
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仕事量のコントロールをどうしていくか、休養をどう作っていくか、どう休むかについて認知療法等を行いました。

仕事を減らす、つまり仕事を断ることを目標に認知療法等を行ってきましたが、まだまだ私が納得するほど十分な効果を挙げてはいません。
 今後四年目を向かえ、症状を消し寛解状態にする為の課題は、「仕事を断り、遊びに行こう!」です。
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と書かれています。いまいち効果は挙げては居ないようです。
認知療法の詳しい記述は無いので、そこが気になるところです。
それにこの目標は適切なのか。
助川医師は以下のような論文もあるみたいなので、そこんとこをもっと知りたい。
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山口隆,助川剛史,木戸幸聖ほか(広島修道大) : 分裂病家族への集団知識面接とそのfollow-up(続報)-患者への病名告知後の生活技能訓練(SST)にからめて-集団精神療法 6(2):123-127,1990
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また、なぜ効果を挙げられていないのかという検討もしてほしかったなぁ。
 それだと、著者を責める感じの文章になってしまう可能性もあるな。そりゃあかんな。
BDI
使用についてとか・・・知りたかったな。

助川医師のクリニックhttp://www.tctv.ne.jp/kokorocl/


この本はエッセイというジャンルですが、事例文献として読むことのできる本だと思います。
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