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 小学生へのコンドーム実物を使った授業や、出産のビデオなど…過激な性教育への警鐘を鳴らす…という本です。
 発達段階に合わないような性教育には疑問を感じるというか、出産ビデオでそのグロさから、ショックを受けてしまい「子どもを生みたくない」という感想を出させてしまうような、授業というのはやめてほしいと思う。以前性的虐待の講演で性的ネグレクトというものがあった。過ぎた性教育は性的虐待と一緒ではないかとも思う。
 正しい知識はやはり大切だと思う。それも実態に合ったものね。著者は若い人には性の自己決定能力に欠けるという意見であり、それは私もおおむね同意するというか、18禁の言葉にあるように、性の自己決定権はそれからで良いのでは、とも思うわけです。その前から、少し年上の人から教えられ…とかまぁ、その影でいろいろとあるだろうってのには目をつぶった上でさ。アルコールやタバコと同じ感覚で。相手がいることだから、同じこととはいえないけれどね。
 でも著者は「性感染症を防ぐために、コンドームを使え」という教育は、若年者のセックスを許容するとしていけないとしている。これには疑問を持つ、著者は「性感染症を防ぐために、セックスするな」という考えかたなのだが、実態に即していないような…。まあ、それが一番確実なのですが。やりたいか、やりたくないかのほかにやってはいけないの概念をっていうふうに選択肢を増やすってのはアリだと思いますよ。
 だが、著者の人の考えを鵜呑みにするのも危険だ。
データをいいように使っているとしか見えない。札幌の事例においても、“過激”な性教育の結果、性感染症が多いという結論を出しているが、それは仮説のひとつなだけであって、それだけで話をすることはできない。
 そして、著者の書くだからといってフェミニズム悪という書き方は好きではない。フェミニストは「男らしさ、女らしさを否定し、男女の違いは性器だけでしかないという人」としている。
どう考えてもフェミニストである上野千鶴子はそういう考えではないと思う。彼女は男子文化と女子文化について分けて考える必要性をその著作で述べている。彼女の著作も読んでいるだろうに、自分の論説に都合悪いことは無視してるとしか見えない。

 最初はずいぶん偏った考え方だな~(苦笑)みたいな感じで読んでいたのに、私が憤りを覚えたのは以下。
 強姦に抵抗しないのは犯してくださいと同じ…みたいな論説。ふざけんな。性的被害者を責めるような論調。
同性愛批判に関しても同様だがあまりに人の気持ちというものを考慮していない。

私の意見が絶対的に正しいとも思っていないけれど、これはあんまりだ。

出産シーンを見てグロいと思うか、思わないかというのは個人の見解だし、それは自由なのだけれど、全体で行う授業であるからこそ、誰かに心的外傷になるようなことは排除しなくてはいけないのではないかと思うのです。血が苦手だから、出産の立会いをしない父親もいるわけですし。
ゼミの先生が言うには、学校で心理的なアンケートをとるときは、すごくチェックが厳しいといっているのだから、性的なものに対しても、同様の対応をとっても良いと思うわけで。
まぁ、この著者は過激な性教育で性に過大な興味を抱かせているという意見のあたりは、うむむ…と考えるところだけれども。

 

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