コラージュ制作において、ポジティブ体験をしたものとそのような体験が弱いものとの間にどのような違いがあるかを検討した。両者のコラージュ制作前後の気分変容とコラージュ作品に見る。
大学生・大学院生・専門学校生30名(男女各15名、平均年齢21.70歳)
多面的感情状態尺度(短縮版)に回答を求め、その後、時間を指定せずにコラージュ制作をしてもらった。コラージュ制作後、再度多面的感情状態尺度(短縮版)、そしてコラージュ体験尺度に回答を求めた。コラージュ体験尺度は、予備調査と先行研究からの項目収集により、独自に作成された。
コラージュ体験の領域別に得点を集計し、中央値を求め、それよりも得点が高いものをH群、低いものをL群とした。コラージュ体験のありようにかかわらず、「抑うつ・不安」「驚愕」「驚愕」は有意に低下するが、「倦怠」と「集中」はコラージュ体験のありようによって変容に違いが見られた。また、「活動快」は全体的には変容せず、コラージュ体験のありようによる変容の違いが明確である。
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